9月は残暑がまだ厳しいうえに、長雨がつづきますので、高温多湿の気候となり、病気の発生に都合のよい状態になりますから、気をつけて絶えず防除に心がけましょう。
秋風が快く感じられる頃になりますと、庭木も一息つく時期になります。日中夜間の温度差が大きいほど、また、土壌中の肥料切れ、特に窒素系肥料の少ないほど、落葉広葉樹の黄葉、紅葉が美しくなります。
また、冬季の厳しい寒さに耐えられるよう越冬準備のため力肥は、リン酸、カリを主体に補ってやりましょう。
整枝の仕事では、今年最後の生け垣の刈り込み時期になります。いま刈り込んでおけば、美しい姿で春まで樹形を保つことができます。落葉広葉樹は、落葉してから剪定を行うと枝振りで樹形がわかり、基本的な整枝が行いやすくなりますのでもう少し時期を待ってください。常緑広葉樹や針葉樹は、徒長枝や萌芽枝等の樹形を乱す枝を切り取る程度にしておきます。
害虫ではミノムシがつぎつぎと風に揺られて移動しては、ラカンマキ、カエデ、ウメ、ツツジ、ナンテンなどにつき、木の葉を綴り合わせてミノをつくり、手当たり次第に食害する時期ですから見つけ次第に捕殺しましょう。
ウメ、モモ、サクラ等に褐色のイモムシに近い毛虫が集団発生する場合(本年はゆっくり長く)があります。激しく発生すると一本の庭木を丸坊主にし、他のバラ科の庭木に移動し被害を大きくします。落葉直前の加害であるため大きな被害には及びませんが、やはりケムシの異常発生は気持ちの良いものではありません。幼虫は群棲していますので早期発見に努め、群棲幼虫を枝ごと切り取り踏み殺すか、幼虫にアセフェ−ト水和剤の1500〜2000倍液、オルトラン水和剤、カルホス乳剤、DEP剤の1000倍液などを散布してください。
今月はまだまだ乾燥の激しい時期ですから、庭木への散水は続けましょう。とくに今年になって移植したり、根回しをした庭木には忘れないように必ず散水をするようにしてください。 |